宮崎県宮崎市にある、内科・呼吸器科・神経内科の独立行政法人国立病院機構宮崎東病院です

結核とは?


結核とは?

初級者、上級者、医療関係者向けの3つを用意しました。





初級者編 〜結核って何?どんな病気?〜


  • Q. 結核とは何でしょうか?
  • A. 結核とは結核菌による感染症です。
    結核菌は非常に小さいため私達の目には見えません。


  • Q. 結核の感染はどうしておこりますか?
  • A. 結核菌は人から人へ感染します。
    咳をしたときに飛沫感染します。

  • Q. 結核の現状は?
  • A. 結核のために全世界で年間300万人の尊い命が奪われて
    います。日本では1980年頃までは減少傾向にありましたが、
    減少のスピードが遅くなっています。

  • Q. 結核になるとどんな症状が現れるのでしょうか?
  • A. 発熱、咳、痰、血痰、体重減少、寝汗などがありますが、
    無症状で健康診断で初めて異常を指摘される人もたくさんいます。

  • Q. 結核かな?と不安に思ったらどうすればよいでしょう?
  • A. 結核の場合は結核菌を確認することが必要です。
    一般的に結核が疑わしい場合はツベルクリン反応や胸のレント
    ゲン写真、痰や尿、便の検査をします。結核かな?と思ったら、
    病院でこれらの検査をしてもらえばよいでしょう。
    これらの検査は宮崎東病院では1日で終わります。
    なお、ツベルクリン反応は48時間後の判定が必要です。

  • Q. 家族や職場の人に結核患者が発生しました。
    どうすればよいでしょう?
  • A. 近くにいたから必ず感染するというものではありません。
    患者様の病状、排菌の情報がなければあなたのへの感染の
    リスクはわかりません。あわてず、もよりの保健所へ問い合わせてください。


上級者編 〜結核のこと、少しはわかってきたけど、もっと知りたい。〜


  • Q. 結核になったら入院しないといけないのでしょうか?
  • A. 結核だから必ず入院しなければならないものではありません。
    しかし、痰の中に菌がいる場合は周囲の人への感染の危険性
    がありますので入院の義務が法律で定められています。

  • Q. 結核の治療とはどんなことをするのでしょう?
  • A. 飲み薬、注射などの方法が組み合わされます。
    これらの治療を少なくとも6ケ月以上続けることが一般的です。
    また、まれには外科的治療の対象となることもあります。

  • Q. 最近「耐性菌」が話題になっていますが、
    「耐性菌」とは何でしょうか?
  • A. 近年、耐性菌の存在が問題となっています。耐性菌とは
    抗結核剤(特にイソニアジドとリファンピシン)に対して抵抗性を
    持った菌のことです。

  • Q. 結核の治療にはどのくらい費用がかかるのでしょうか?
  • A. 痰の中に菌が認められる場合は結核予防法により病院内へ
    の隔離が義務づけられており、入院中医療費は全額公費によっ
    てまかなわれます。排菌がない場合は一部が公費により負担されます。



医療関係者編 〜結核についての知識の確認にどうぞ。〜


  • Q. 痰を調べたらガフキー陽性で返事がきました。
    どう対処すべきでしょうか?
  • A. ガフキー陽性だけでは結核菌か非定型抗酸菌かは判定でき
    ません。最終的には培養の結果を待つことになりますが、現在では
    PCR法やHL法、PCRR法がありますので早期の診断が可能です。
    しかし、結核菌と非定型抗酸菌の混合感染例は多く、一概にどちらかだけの感染とは言えません。臨床経過や画像所見を併せて診断することになりますので、ご相談いただければ幸いです。

    ここで注意していただきたいことは、患者さんの不安をあおらないように医療関係者が冷静に対処することが重要です(時々医療関係者の方が不安がっているケースもありますので)。また菌(コロニー)は後日耐性検査に使用しますので検査科へ届けてください(検査科同士での郵送が可能です)。

  • Q. 結核患者が発生した際の法律上の取扱いは
    どうでしょうか?
  • A. 排菌の有無によって法律上の取扱いがかわります。
    痰に菌を認めた場合は感染症法37条の対象となり、結核病棟への
    入院の絶対的適応です。一方胸水、便、尿、気管支洗浄液から菌を
    認めた場合は感染症法37条の2の対象となり、結核病棟への入院は絶対的なものではありません。

  • Q. 患者の家族への感染の危険性について
    目安があるでしょうか?
  • A. 経験的に目安にされているのが「ガフキー号数」×「咳をして
    いた月数」の値です。(例えば3ケ月咳が続いてガフキー5号なら
    15です。)この値が10をこえるようなら危険と考えられます。


  • Q. 胸部X線上異常陰影のない結核があるでしょうか?
  • A. 気管支結核は左の主気管支が好発部位といわれていますが、
    単純X線では陰影としてとらえられず、咳が続くためしばしば
    気管支喘息として治療されていることがあるようです。長期に
    続く咳はたとえX線上での異常所見がなくても、気管支鏡での
    確認が必要です。

  • Q. 結核診断について菌検査の意味は?
  • A. まず塗抹検査が簡単で迅速です。ただし塗抹検査が陽性
    でも非定型抗酸菌の場合があります。塗抹陽性の場合は、
    迅速診断にPCR法が使われます。塗抹陽性、結核菌PCR陽性
    であれば活動性結核の可能性大です。
    粟粒結核や結核性髄膜炎など確実な診断が必要なときは塗抹陰性でもPCR法が有効なときがあります。最終診断と感受性の確認には培養検査が必要です。塗抹陰性、PCR陰性でも培養陽性であれば結核症です。培養は時間がかかることが欠点(4~8週間くらい)ですが、感度、特異点が最も高い検査です。

※もっともっと結核について知りたい方は、こちらにどうぞ。 >結核予防会結核研究所