宮崎県宮崎市にある、内科・呼吸器科・神経内科の独立行政法人国立病院機構宮崎東病院です

進行性筋ジストロフィーについて


このページは、みなさんと一緒に少しずつ、進行性筋ジストロフィー(以下筋ジス)について勉強していきたいと思います。


進行性筋ジストロフィーは1つの病気ではない


一般には、筋ジスは1つの病気として認識されているようですが、実は違います。筋肉が障害を受けると言う意味では、1つの疾患単位なのですが、多くに分類されており、1つ1つは病気が発症してくる年齢、合併症のきたしかた、予後など、全く違います。即ち、生まれてすぐに発症するタイプから、幼年期に発症するタイプ、10代後半ごろから発症してくるタイプ、30歳をすぎてから発症してくるタイプなど様々です。また、男性に多く発症するタイプや、性差のないタイプなどにも分けられます。


宮崎県にも、多くの筋ジスの患者さんが在宅で生活されていますが、筋ジスという診断がついたとき、他に治療法がない、と言われて、そのまま病院を受診されていない方が多くいらっしゃるようです。確かに、本質的な治療法はまだ確立されていません。しかし、それぞれの筋ジスのタイプに起こり得る合併症は医療により、予見し、できるだけ予防し、そして残された機能をできるだけ温存することができます。従って、まずは、自分の筋ジスがどのタイプなのか、と言うことをある程度把握することが大事なのです。知り合いのAさんが30歳すぎても歩行可能だから、Bさんが自分も大丈夫、ということにはならないのです。もしかすると、Bさんは自分の知らない内にいろいろな合併症が体の中で起こっているかも知れません。


私は筋ジスですがどのくらいおきに通院したらいいのですか?という質問をいただくことがあります。筋ジスのタイプにより違いますし、その患者さんの合併症の有無や、合併症の進行具合によっても違います。当院での例をあげれば、1年に1回で良い方から、毎週来ていただいた方が良い方、あるいは、3日に1回ぐらいは、訪問看護が必要と思われる方など、様々なのです。


もし、自分は筋ジスと言われたけれど、なんとか在宅で生活できているし、病院など受診したくないと思われている方、是非当院の神経内科を受診されてください。いっしょに、合併症の有無のチェックや、在宅生活を長続きさせるケアなど、勉強していきましょう。



鼻マスクによる人工呼吸療法


進行性筋ジストロフィー(以下筋ジス)の方々の中に、最近食欲がない、朝ぼおっとする、朝早く起きることが出来ない、いつも集中力がない、疲れやすい、体重が減ってきた、こういう症状の方はいらっしゃいませんか。これらの症状は、慢性呼吸不全の症状なのです。意識していない方が多いと思いますが、筋肉は手や足を動かすだけではなく呼吸も筋肉がお
こなっているのです。


最近では、筋ジスなどの神経筋疾患の方々にとって鼻マスクを使用した人工呼吸療法が効果があることがわかってきました。宮崎東病院でも入院、外来を問わずに小さな人工呼吸器を使って、症状の軽減をはかり、今まで行くことが出来なかった買い物に出かけたり、あきらめていた外泊が可能になっています。


進行性筋ジストロフィーについて